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熊本地震における新耐震基準の木造建物

熊本地震が起き、益城町で新耐震基準の木造建築物の被害状況に関する記事が出ていました。

新耐震基準でも1割倒壊=益城町の木造建築物-熊本地震

記事にも書かれていますが新耐震基準には

①:1981年に導入された新耐震基準

②:2000年6月以降に厳格化された耐震基準

の二種類があります。

木造の耐震診断に興味がある方もいらっしゃるでしょうが、行政の無料耐震診断の対象となるのは、この新耐震基準前の木造住宅となります。

私の家は①に該当されるのですが、自分で耐震診断を行った事がありますが、残念な事にあまり良い結果になりませんでした。

その結果をよく見ると筋交いなど耐力壁をバランスよく多めに入れたのですが地耐力が不安なため、実際の地震よりも、より強く揺れると計算では判断したようです。(当時は地盤調査も今ほどメジャーではなかった)

他にも新耐震基準の木造住宅を、個人的に頼まれ何件か耐震診断したことがありますが、どのお宅も結果は良くありませんでした。ただ診断をした結果、どこが弱点となるのかが把握でき、補強を行わない場合も、大きな揺れが来た時には、どの方向に逃げれば良いのかが把握できるので、それだけでも自らの命を守る事に近づくのではと思います。

そしてこの記事で気になる点は②です。耐震基準が厳格化されたのに倒壊するのか…。と思うかもしれませんが、私がこの状況に疑問に思うのが、倒壊した建物が本当に②の基準に基づいて建てられているか…と言う点です。

実際②の基準になってから5・6年経ってもHD金物をどの様に着ければ良いのか把握していない業者さんも居たほどですし

『おれは伝統工法で建てているから必要ない!』

と言って木造住宅を建てていた業者さんも実際に居たのが現実でした。(お施主さんとしては吃驚ですよね)

そして熊本地震の後ですが、木造住宅に対してのアンケートがありました。そのアンケートでは、耐力壁は基準よりも多く入れているかなど設計者としての考えを聞く質問があり、また、基準を守らせる為に確認申請の時点でもっと審査を厳しくした方が良いか?とありました。

お施主様の財産を守ると言う点で、知らず知らずのうちに基準以下の家に住んでいた事をなくす為には、今以上の厳格化も必要なのかもしれませんが、冷静に考えれば現在ある性能表示制度や瑕疵保険制度の検査などを少し変えるだけで十分に対応可能だと思うのですし、何年もかけて検討する事無く、即対応も出来る筈だと思います。

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