補強?
耐震問題でよく聞いた言葉の中に『補強』という言葉がありますが・・・『補強』から受けるイメージはあまり良くはしないでしょう。。。
始めに・・・
木造住宅は震災後の法改正によって柱に取り付ける金具が明記されました。例えば、こんな金物だったり、こんな金物や大きい金物なら、こんなの(イ)があります。筋交いにも金物があり、こんなのがあったりするのです。実は法改正前は筋交いは釘だけで留めただけであったり、柱には、こんなのだけで留まっていたりとしていました。これだと強い力が加わった時外れてしまう恐れがあり十分な耐力を期待する事が出来ないのです。そして法改正後はより強い力が加わりやすい柱にはそれ相応の金物を付ける様に義務付けられたのです。
しかし木造の建物は通柱で家を支えると言う昔ながらの考えがあり法改正の内容を熟知していない業者はなぜが通柱や隅柱だけに上記の(イ)の金物を取り付けるだけて終わってしまう事が多々あります。また(イ)の金物にも耐力の種類があり何を使うかは柱によってまったく違い、付けただけでは意味が無いのです。なぜなら、これらの金物は筋交いの位置や種類によって変わるからなのです。。。
補強金物・・・
上記で説明した金物は柱の補強金物と言われるのですがこの『補強金物』という言葉が時として木造の建物は弱いという結論を導き出してしまいます。現に『補強しなくては壊れてしまう建物は弱いに決まっている』『補強だって絶対ではない』という人だっているぐらいです。ですがきちんと施工された木造の建物は強いのです。簡単に言えばこの補強金物がメイン部材であるという事なのです。同じ木造の建物でもこのメイン部材があるかないかでまったく違った構造だと私は思います。
補強は・・・
施工中に設計変更などで構造体にも変更が起こり補強工事を行うことがあると思います。。。が・・・
意匠的な設計変更程度で、補強工事が必要になる構造は・・・と怪訝される方もみえます。しかし工程の後先が違うだけで通常工事と補強工事の内容になんら違いも無く、また問題も発生しない事だって多々あるのです。“補強工事=不良が原因”という概念を捨てて欲しいと思います。。。が・・・
実際『補強工事』と言われれば不安になることは否定できませんよね。そんな時はやはり工事の内容など担当者さんに説明を求めるべきでしょう・・・ね。
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