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設計事務所の壁

街を歩き看板を眺めると設計事務所の看板を発見する。気がつけばこんな所にもあんな所にもある

家を建てたいからと言っていの一番に設計事務所のドアを開ける人はいるのであろうか。。。私は比率的にも少ないと思う

まだ私が設計事務所で働いている頃ある電話がなった。。。内容は家を建てたいが・・・と言う内容で幾つか相談された。そして数日後一度会いたいと言う事になる。

電話の対応は私が行なっていたが私は所員の為勝手な行動はできないで所長にあらためて連絡を入れてもらい所長が相談を受ける事になる。

当日お子さんを連れた御夫婦が事務所に来られた。事務所のソファーで所長と話をするのが聞こえる。私は聞き耳をたててその話を聞いた・・・

ご主人さんは設計監理を希望していた。良い家が欲しい・・・でも限られた予算の中どのようにすれば良いかを所長に質問をしていたが所長曰く・・・住宅は工務店に任せればよいでしょう。そのクラスなら設計事務所に頼まなくても家は出来ますよ。無駄なお金を使う事はないです。なんなら紹介しましょうか?・・・唖然とした・・・その後このご夫婦から連絡はなかった。

しばらくたってから所長がこの件について話をしてきた。・・・所長曰く紹介でもない人の仕事をしてもお金が貰えない事が多い。時間が無駄なだけだ。・・・偉く高飛車である。確かに設計はしたが実際計画が無くなり設計料が貰えない話は多い。お客の立場から考えれば飛び込みで仕事を請ける設計事務所も危険だというからある意味正当なのかもしれない。しかし・・・何か納得できない。

それより昔所長に言われた事がある・・・設計だけでは食事は出来ない。設計がしたければ他に行け・・・所員は修行のために安い給料でも働いている。設計がしたいから我慢が出来る。その設計が出来ないなら・・・結局私は悩んだ末この事務所で設計以外の仕事をした。なぜか・・・それが設計に役立つと考えたからだった。それからというもの私は設計以外の仕事で忙しくなる。その反面事務所の先輩は図面を書いていたが毎日仕事があるわけでもなくただ事務所で時間を潰していただけだった。

次第に事務所は不景気の波にのまれる。先輩は事務所を去る。私は賃金未払いの経験をする。1ヶ月500円のお小遣い・・・小学生並みである。父が倒れ家計は私の腕にかかっていた。所長にお願いしても逆切れされる始末・・・結婚が決まっていてお金がいる時期に結婚前の妻からお小遣いを貰うはめに・・・数年後に未払いの賃金を受け取る事になるが・・・

いま自分の事務所を持ってこの当時の所長の気持ちが実感出来るのはお金の事かもしれない。お金が無ければ仕事を請けることが出来ないしお客様から信用もされない。いくら良い仕事が出来ても・・・知識があっても・・・信用されないのが事実。

設計事務所に仕事を依頼したいならやはり紹介が一番だと思う。お互いが信頼できる人からの情報なら安心できる。あとは会って話してから決める事。

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コメント

こんにちは!
今回のお話しは難しい問題ですね。
人は見えないものにお金を支払いたくはないようです。施工は目に見えて、そして後からも直接関係があるのでお金の支払いについては当然と考えていても、設計・監理に関しては目に見えにくく、どうしてこんなに払わなければいけないのかと思ってしまう様ですね。以前は施工と設計の役割分担が明確でした。設計者がOKを出さない限り施主からの支払いは絶対あり得ないという関係でした。今は馴れ合いになってしまいましたね。設計者は人件費しかありません。経営的には非常に難しく、安定のためには信用を優先するのは当然でもあるのですが、今回の偽装事件を契機に設計者の社会的地位の向上を望みたいものです。

投稿: 建築屋 | 2006年3月 4日 (土) 17時04分

建築屋さん,コメント有難う御座います。
ちょっとキツイかもしれませんが結局皆ケチなんですよね。目に見えないものは信じないと言うか何と言うか・・・
設計のレベルも下がってしまった事もあると思います。(PCが普及してしまって・・・)おじいさん設計士の時代は全てが手作業・・・計算も・・・部材の形状も・・・新米が到底敵わない世界だったと聞いています。私自身まだまだ新米・・・(汗
設計士自身が今後も日々精進して社会的地位向上を勝ち得なければならないと思います。
これからも頑張りましょう。

投稿: Nobu | 2006年3月 4日 (土) 20時06分

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