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設計とは設計士とは・・・

設計士とは・・・なんなんでしょうか?大きな権限があるが故に大きな事件や問題を引き起こしている。しかし現実は地位は権限の割には低い・・・

私が工務店の設計担当として再就職したときの話です。。。

私が入った工務店には当時設計者はいませんでした。打ち合わせをする人はいるのですが図面を書く人がいないのです。図面は外注の設計事務所に出す。これが決まり文句でした。

なぜそんな会社に入ったのか・・・それは自社設計を行う事で営業力(企画力)をつけると共に経費削減が会社の目的でした。外注設計料が大きくなり一人雇ったほうが安いとなったのがきっかけだったようで・・・ですから今までの外注さんは冷や汗ものだった事だと思います。結果としてその会社の取締役さんに私は口説かれたのです。

口説かれた私は数ヵ月後この会社に入りました。新しい同僚は現場監督ばかりですから彼らは会社にいる事が少なく逆に私は図面を書く為いつも会社にいました。この会社だけかもしれませんが現場監督は現場が仕事場ですから会社で行う仕事は雑務だという風潮がありました。ですからいつも会社にいる私は雑務をしているという感じでみられていました。後輩の

『僕らが稼いできたお金が○○○さん(←私)の給料になっている』

の言葉がその事を表していると思います。そして残念な事にこの言葉は私が辞めるまで続きました。(恐らく今も・・・)言葉の対照は私から新しく図面作成をしていた女の子へ変わりましたが・・・

住宅を設計するにもある程度専門的知識が必要なのです。筋交い検討・・・偏心率の検討・・・柱の補強金物の検討(N値計算)・・・など色々あるのです。偏心率の計算だって簡易的な計算から専門的計算まであり物件毎に計算方法まで検討して実設計に移していくのです。しかしこの会社ではその様な計算は他でやれば良いというのです。なぜか・・・時間の無駄だと言うのです。そんな時間があればひとつでも仕事を取って来い・・・と。また他で計算と言っても専門知識のある設計事務所等に出すのではないのです・・・サービス(無償で・・・)で計算をしてもらうのです。その時の言葉が

『あんな無駄な計算はしなくても良いんだ!』

だったのです。(私がいない所でわざわざ後輩に対して言ったそうで・・・後日後輩から聞きました・・・)さて・・・重要なのはこれからでこのサービス計算も正しければ良いのです。しかし間違っていた時だれが責任を取るのでしょうか?法的には設計士となりますよね・・・そして正しかったとしても現場で問題も発生すのです。計算通りに現場に対して反映できない・・・となるのです。計画設計だけで契約をして着工すると実設計を行なっていない建物では計画設計まで変更しなくてはならない事体も起こるのです。そして現場では今更・・・となり手抜きが始まる・・・さてこの法的責任は誰にあるのでしょうか・・・現場監督にありますがそれ以上に監理をしている設計士にもあるのです。

残念ながら設計士の地位を下げているのは同じ業界の者達だったのです。彼らは設計を軽んじています。そんな彼らがこの業界にいる限りまず同じ事件・問題は続くような気がします。

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コメント


お久しぶりです、あえて大工の俺ですが、
(ホントのところ、設計~エクステリア
 まで、何でも来いの、なんでも屋です)
僕が、この業界に入ったのは、家業が
小さな工務店(親父と二人きり)と言う
だけの事です、世界を目指す建築家になる
野望もなく、建築について、あまり深く考える事もなく、まーあ、成り行きまかせで
とある、設計事務所にお世話になり、
その後、家業を手伝いながら、それでも
俺なりに、1級建築士になる事が少しでも、
自分を高め、世の役に立てばと思い
その考えは、今も変わって(いや、あの頃
よりもっと、その思いは強くなったかも)
いないつもりです。

かの、安部譲二さんがよく使う言葉に、
「額に汗して働いた100万も、人を騙した
 100万も、同じ価値しかないのなら、
 それは、社会が間違ってると」

今、僕達はより良き未来に、進んでいるのか
あとから、来る者達に、伝承すべきものを
築いて行っているのだろうか?

ぼやいても、嘆いても、明るい明日は
やっては、来ない。
今の私達には、通訳(専門家・あるいは、
建築士と普通の人達の、橋渡し役)が
必要なのかと、強く強く思っています、
本文の中で、偏心率とN値計算について
触れた部分が、ありましたが、
これって、ソフトプログラマー同士で、
C言語でやり取りしているのと、一緒で
普通の人(この場合、建築士もその一人)
は、たぶん煙に巻かれて、騙されていると
思われても、仕方ないんじゃないかと
感じている、今日この頃です。

どうすれば良いのか、その第一歩は、僕達が
どこかの誰かが、何とかしてくれないかと、
淡い期待を抱いて、ただ見ている事ですか?
最初の一歩は、小さくとも、どこかの誰かが
歩を、始めないと何も前には、進まない!

心ある建築士が、関係四団体の垣根を越えて
手を携える、手段はあるのか?
それは、NPOかそれとも、
とにかく、組織はCLOSED(閉鎖的)では
なく、誰もが自由に参加し、あるいは、
脱退できるOPEN(開放的)なものが
望ましいと考える、非力なしかし、
「あきらめない」その一人でありたいと、
心に誓うただの、建築屋です!

投稿: かまぱん | 2006年3月15日 (水) 00時51分

こんにちは、またも寒くなりました。
雪が降るなんて・・・、お隣の国では「黄色い雪」が降ったと聞きます。異常なのでしょうね。
ところで、Nobu様は辛い環境の職場におられたようですね。ご家族には申し訳ありませんがお辞めになって良かったかと思いますね。これは我々の物差しでの話ですが・・・。大変失礼かと思いますが、先の会社は悪徳不動産に分類していいのではないでしょうか、不動産による利益獲得優先の会社と感じます。建築・住まいから生活の場という重要な要素を提供するという社会的使命や責任を逃避しているようです。すこしオーバーですが、いずれは自然淘汰されるべきなのでしょうね。でなければ「かまばん」様が書かれているように、社会が悪いのです。淘汰することが出来ないような社会も悪いのではないでしょうか?まだまだ正直者が馬鹿を見る世の中のようですね・・寂しいです。
プライドを捨てきれない自分もいます。
体調を崩されませんように、またお父様もこの気象変化からお守り下さい。やはくお花見に行けるといいですね。

投稿: 建築屋 | 2006年3月15日 (水) 10時14分

かまぱんさん,建築屋さん,コメント有難う御座います!

私もこの業界に入ったのは成り行きです。父が建具屋で身内が建築業…そんな環境の中私達兄弟は自然にこの業界に入って行きました。(よく父に連れられ現場に遊びに行ったものです)
そして今は建築家になりたいと言う思いよりもやはり何かの役に立ちたいという思いのほうが強いのです。恐縮ですがお二人と同じ思いだと思います。
建築屋さん…あんな会社も社会が認める優良会社なのです。経営状況が良いと…そしてそれを認めた組織(社外)が私のやり方を批判したのです。ですから私は今ある問題は社会にあると…正直者が馬鹿を見る…あ!私の口癖ですそれ!hahahaha…a~a…

投稿: Nobu | 2006年3月15日 (水) 10時41分

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