介護住宅・・・03
今回は介護住宅のリフォーム編です。
実は私の叔父は4年前に脳梗塞で2度入院しました。持病も合り2年前に他界しました。今回はこの叔父の家をモデルにして記事にします。
叔父の家は築60年は経過した住宅です。田舎の住宅で1階が住居2階は蚕部屋になっていました。玄関の段差は40cmはあり数回リフォームを重ねた為家の中は段差だらけ・・・(段差も20cmはあるでしょうか・・・)倒れる直前に御母屋にトイレを造ったものの浴室は離れにありました。叔父は頭こそ丈夫でしたが歩く事が私の父よりも不自由だったと思います。足を動かすのが精一杯の叔父にあの段差はきつかったと思います。
私自身も足の骨を折った経験がありますが足の不自由な方に階段は悩みの種です。リハビリ室に入ると小さな階段が設置されている事があります。足の歩行の為にあるのですが私の父もその小さな階段でリハビリをし,そして終わるとまるで一試合終ったような顔をして『ふ~~』と深い息を吐くぐらいでした。(終るとなぜか達成感がありました)そして手摺がなければとても上り下りはできません。
話は脱線しますがそんな父を名古屋ドームに数回連れて行ったことがあります。ドラファンの父の為に兄と一緒にいきました。席は内野席でしたがやはり外野席にも行きたがります。私がエスカレーターで上まで行きファンの熱気を感じて内野席に戻ろうとすると下りのエスカレーターの前で立ち往生・・・“♪行きはよいよい帰りは・・・♪” の世界です。父は下りのエスカレーターの恐怖に打ち勝つ事が出来ませんでした。辺りを見渡しエレベーターを探しましたが・・・わからない・・・係員もいない・・・困り果てた私達は最終手段の階段で・・・(足の不自由な父を背中に背負うのはかなり重労働で・・・試しましたが無理でした・・・)さみしい階段を父と二人一歩ずつゆっくりと下りて行きました。途中数人の人が通り過ぎましたが・・・(きっとエレベーターはあるんでしょうね。。。車椅子用の座席もあったくらいですから。。。)
話を戻します・・・従兄弟は叔父の為に業者を呼び手摺をつけました。しかし古い家です付けれる場所が少ない事とやはり段差が・・・生前叔父が私に寝室付近にトイレが欲しいと言っていました。使わないトイレなら其処にあるけどと始めて見るトイレを教えてもらった覚えもありますが床が腐って使えそうにもありません。叔父に押入れにトイレを設置する事も出来ると言いましたが結果として造る事はありませんでした。
ここで・・・
あくまで私の考えです。一つの参考として読んでください。。。介護住宅へのリフォームは介護を受ける人になって考えましょう。障害も人それぞれです。ですから対応もそれぞれ違います。人によって手摺の位置も異なります。そう・・・ベットの位置も変わります。新築や大掛かりなリフォームが可能な住宅ならば良いですがそうではない場合の方がほとんどです。しかしここであえて言います。。。せめて介護を受ける人が行けるトイレを造ることをお薦めします。食事は何処でもできます。さみしいなら家族が移動すれば良いのです。お風呂はサービスを受ければ入れます。いや・・・少し位入らなくても・・・でもトイレは違います。介護を受ける人,介護をする人,家族みんなの為にトイレは必要です。だって下の世話はする側もされる側も必ず抵抗があります。それに最も重要なのはトイレに行く事がリハビリなんです。。。私はそう思います。。。
では次回は・・・介護での武勇伝です。今となっては笑い話です。
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コメント
こんばんは。
家内は元ナースで老齢医療の担当だったので、
半分介護士のような事もしていました。
Nobuさんの今回の話をすると、
即座におっしゃる通りだと帰ってきました。
建築中の家のトイレは引き戸で出入りしやすい扉ですが、
手すりは考えていなかった・・。設置を考えてみます。
投稿: 若 | 2006年1月16日 (月) 22時41分
若さん,コメント有難う御座います。
手摺は色々と便利ですから是非設置してください。
我が家では外のポーチ柱に手摺を設置しようと計画中です。ポーチ部分の階段も此れからの父には大変になりそうですからね。
投稿: Nobu | 2006年1月17日 (火) 18時32分